セレモニードレスの”小物合わせ”

ーハレの日の靴・バッグの最適解ー

ワンピースは決まったのに、最後まで迷うのが靴やバッグ、アクセサリー。セレモニースタイルの印象を決める“小物合わせ”を、アウディーレのルックなどを手がけるディレクター小川さんに伺いました。3児の母でもある視点から、上品に整えるヒントをお届けします。

Q. 入学式でワンピースを選ぶ際、小物合わせでいちばん意識していることは?

A.顔まわりに“好印象の華やかさ”を添えます。

入学式は“はじめまして”の場。あとから振り返っても、あのママ素敵だったな、とか、あのバッグが印象的だったな、と意外と覚えています。なのでまずは顔まわりの華やかさを意識しています。でも盛りすぎないことが大切。足し算と引き算をしながら整えるようにしています。

コサージュをつけるならピアスは小ぶりに。ピアスに少し遊びを持たせるならコサージュはつけない。足し算と引き算をしながら、薫る程度に華やぐ。それが”好印象のバランス”かなと思います」

Q. 卒園・卒業式では、意識するポイントは変わりますか?

A.きちんと感をいちばんに考えています。

卒業式は、これまでの感謝を伝える場だと思っています。なので入学式よりも落ち着いた印象を意識しています。小物はネイビーやブラックでまとめて、華やかさは控えめに。

でも暗くなりすぎるのも違うので、ブローチでほんの少しだけ華やかさを足すようにしています。そのくらいの“控えめな華やぎ”が、ちょうどいい上品さにつながると感じています。

Q. セレモニーの日のバッグ選びで気をつけていることは?

A.品格と実用性のバランスです。

ブラックのバッグがあれば間違いないと思っています。でも実は、薄いグレーやアイボリーもとても使いやすいんです。ネイビーやグレーのワンピースに自然と馴染んでくれるので、派手にならずに全体を整えてくれます。

あとは、開閉で音が鳴らないものも意外と大事です(笑)。入学式用に購入したバッグは、その後の学校行事でもよく使っています。

卒業式は意外と持ち帰るものが多いので、A4が入ってマチがあり、自立するものが安心です。私はネイビーで揃えることが多いですね。

Q. 靴選びのポイントを教えてください。

A.マナーを押さえた“ヒール選び”が第一優先。

学校や園の雰囲気にもよりますが、幼稚園の場合は芝生を傷つけないようにチャンキーヒールを選ぶのがマナーかなと思っています。お子さんの手を引いて歩くことも多いので、安定感があるのも安心ですよね。

中学生や高校生の式であれば、5cmヒールやキトゥンヒールでも素敵だと思います。足元は全体の総まとめだと思っているので、母として背筋が伸びるような一足を選びたいなと思っています。

小川さんがセレクト&小物合わせ

Audireで作る
セレモニー LOOK BOOK

【入園式】Witch flare dress

着るだけで華やぐ一枚なので、アクセサリーは小さなパールだけにしました。その代わり、華奢なカチューシャとブローチを合わせています。少しカジュアルなシルエットなので、小物はあえてブラックでカチッとまとめました。

【入学式】Catherine flare dress

グレーのキャサリンワンピースにツイードジャケットを合わせました。Vカットで首元が少し開くので、パールネックレスと揺れるピアスで顔まわりを華やかに。バッグはワンピースに馴染むグレーを選び、足元はブラックのパンプスで全体を引き締めています。

【卒園式】 Tulip hem dress

とてもプレーンでミニマムな一枚なので、パールのアクセサリーとブローチで華やかさをプラスしています。スリットがポイントですが、式の場では慎ましく見せたいですよね。ブラックパンプスだと足がヌーディーに見えすぎることがあるので、あえてベージュ系を合わせて柔らかく馴染ませています。

【卒業式】 Prima peplum dress

首元の空きがなく落ち着いた印象なので、私も息子の中学校の卒業式に着たいなと思っている一着です。小物はすべてブラックに。ワンハンドルバッグとラウンドトゥのパンプスでクラシックにまとめています。暗くなりすぎないように、ブローチで少しだけ華やかさを足しました。

Q.最後に小物選びに悩んでいるママへ、アドバイスをください。

A.まずは、顔まわりから整えてみてください。

 

装いすべてに通じるところですが、何を選ぶか、どこまで抑えるか。装いはその人の価値観や品の基準が表れるところだと思っています。自分らしさを強く主張するのではなく、“私らしさを伝える”ための名刺のようなもの。

なので、悩んだときは、ぜひ“顔まわりの華やかさ”から考えてみてください。主役は子どもなので、慎ましく上品に。そのうえで、お気に入りの小物を起点に足し引きしていくと、自然とバランスが整うと思います

フリーランスPR・ディレクター
小川 ゆり

セレクトブランドやイタリアシューズブランドのPR経て2020年に独立。23年より Audire に参加し、ブランドの世界観を軸にしたビジュアルディレクションおよびPRのサポートを担当。タイムレスな装いを好み、母としての日常とファッションの境界を軽やかに行き来することがモットー。16歳、13歳、3歳の"ネイビーママ"。

構成・文/高橋夏果