仕事の流儀、好評を受けての第二弾! 今回のテーマは『伝え方』です。仕事でミスをしたときの謝罪や後輩への注意の仕方など、ビジネスシーンで悩みがちな伝え方について、杉野アナにQ&A方式で答えてもらいました。
ーー伝える作業で意識したいのは、
『決めつけない・感謝する・謝る』
“伝えること”が仕事であるアナウンサーという職業。新人時代は先輩方に教わる中で、何か伝えるときに3つのことを意識するようになりました。
『決めつけない・感謝する・謝る』
仕事のやりとりでも、友人・家族との会話でも、伝え方ひとつで思いもよらないトラブルが起きることがありますよね。これは、『みんな、知っているだろう』『きっと出来るだろう』『これは嫌いに違いない』など、先入観で物事を進めた時に起きてしまうことが多い気がします。
丁寧に、視野を広く持つこと。そして自分の言葉で、目の前にいる人の表情を見ながら伝えることがとても大切。そして誰かに救ってもらった時、何気ないサポートには感謝の言葉を、決めつけて人を傷つけてしまった時は謝ることも合わせて大事だと思います。
ぜひ、Q&Aもこの3つを意識しながら、読んでみてください。
Q1.
仕事で大きなミスをしてしまいました。直接の謝罪はもちろんですが、メールでも謝罪がしたい。気持ちが伝わる文面を教えてほしいです。
A.
謝罪の言葉を並べ続けるだけではなく、なぜミスが起きたのか、そのミスを今後どのように具体的に防いでいくのかを加えると良いと思います。迷惑をかけたこのミスを糧に、成長に期待してほしい旨も伝えると、さらに気持ちが伝わり、上司も成長を温かく見守ってくれると思います。
Q2.
商談の時、取引先の方の名前を間違えて呼んでしまいました。咄嗟の対応が知りたいです。
A.
名前や会社名、製品名などを間違えてしまった場合は、丁寧に謝罪することが一番大事だと思います。その上で、もう二度と間違えないという気持ちを込めて、場合によってはお名前の由来やご出身を聞いてみて、決してお相手の方を軽んじているわけではないという誠意を伝えられたら良いと思います。
Q3.
素直で期待している仕事の後輩。ただ、作業の手が遅く困っています。角が立たず、でも気を引き締めたい。どう伝えればいいか悩んでいます。
A.
後輩がなぜ遅くなるのか、同じ目線になって課題を認識した後、克服するとより良い働き方や人間関係構築につながることを伝えると良いと思います。自らが出来なかった頃を思い出し、決して上から目線にならずにコミュニケーションをとると良いと思います。後輩への指導は一方的なものではなく、先輩側にとっても成長や気づきの機会になると思うので、指導する側も謙虚に学ぶ気持ちでいることが大事だと、私自身は心掛けています。
Q4.
キャリアチェンジのため転職を決めました。決して嫌いじゃない会社。退職を言い出すとき、できれば応援してもらえる伝え方があったら知りたいです.
A.
退職する会社で学んだこと、得たこと、同僚がいなくては出来なかったことなど、思い出を沢山伝えると良いと思います。新しい挑戦は、退職する会社での経験がなければ出来なかったことを伝えれば、きっと皆さんにとっても刺激になり、背中を押して応援してくれると思います。
取材・文/高橋夏果